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SF

サイエンスフィクション(SF)から生じた問い

サイエンスフィクション(SF)では、科学や技術を基盤として、現実には存在しない現象や未来の世界が描かれます。現代の科学的知見をそのまま利用する作品もあれば、現在の科学技術を発展させたものや、現時点では実現していない仮説的な技術を導入する作品もあります。

そのため、SF作品では、ファンタジー作品における魔法のような現象についても、既存の科学的知識やその延長として説明されることがあります。例えば、特殊な能力を未知の物理現象として扱ったり、架空の装置や物質について、既知の物理法則からその動作原理を説明したりすることで、作品内の現象に科学的な根拠を与えることができます。

しかし、ここでも一つの問いが生じます。

SFにおいて扱われる架空の現象は、必ずしも既存の自然法則そのものを置き換えるものとして設定されているわけではありません。むしろ、現在知られている法則を利用したり、その延長として解釈したりすることで、架空の現象を説明する場合が多くあります。その場合、現実の科学によって説明できる範囲を超えた現象であっても、それを既存の科学体系の中に位置づけることで物語上の現象として成立させることができます。

では、既存の自然法則を拡張するのではなく、フィクションの世界そのものに固有の自然法則を仮定した場合、その世界の現象をどのように記述できるのでしょうか。

例えば、現実世界には存在しない未知の物質やエネルギー、あるいは現実には知られていない相互作用が存在すると仮定した場合、それらを単に「そういうものが存在する」と設定するだけではなく、その性質や相互作用、状態の変化まで考えることができます。さらに、その法則から未知の現象を導くことができるのであれば、フィクションの世界における現象は、個々の設定として与えられるものではなく、その世界の法則から予測されるものとして扱える可能性があります。

このように考えると、ファンタジーにおける「魔法」やSFにおける「未知の科学技術」は、異なる形で描かれているものの、いずれも「架空の現象をどのような法則のもとで成立させるのか」という問いにつながります。

ここから、フィクションにおいて想定された現象を、単なる設定としてではなく、その現象を生じさせる構造や関係まで含めて考えることはできないか、という問いが生じました。